日本の教育があまり思わしくないようです。高校、大学はもちろん少子化でどんどんパイの取り合いになってきて、今までは短大や専門学校でやっていたようなことを大学がしていたりします、専門学校は職能に長けているプログラムを持ちながらも、生徒の途中退学やなんとなく来なくなる生徒が多くて、どこもが苦戦中。
(想像だけのでの話ではありません。そんなところに、全国心理業連合会認定のプロフェッショナル心理カウンセラーたちが出向して、スクールカウンセラーとして奮闘中なのです!)

社会人スクールに目を向けてみても、最近では、働きながら資格を取る若者たちが減ってきていて、財務や法務の難関スクールなどが軒並み定員割れ?らしい。また、カルチャーセンターみたいなところが、いろんな資格を発行したり?もう大混戦状態、、。
私も心理の社会人スクールを25年以上経営していますから、確かに今時の生徒の層は明らかに20年前とは違うのもよくわかります。

「日本の教育は、もう終わりだよ!」といわゆる「先生」たちからの悲鳴が聞こえてくるような気がします。
自意識が高く繊細で傷つきやすい生徒、全てを学校の責任にする風潮、愛情がモンスター化しがちな知的水準の高い保護者たち。
教育者の権威はどこへやら?生徒に気を使いながら友達親子ならぬ友達師弟?その結果なのかしら?どこまでいっても「信頼関係の絆」が作れない。
繊細に扱えば扱うほど生徒たちは、まるで「お客様のような」冷たい視線で教育者を評価する。
いったい、どうした?
おかしいよね?でもそれをおかしいって誰もが言わない、、。

批判するだけの言葉は、意味がないとおもうので、そこで私の周囲の「素晴らしすぎる教育者」の皆様に目を向けてみました。

例えば、サッカーでは「遠藤塾」という遠藤彰弘さんと遠藤保仁さんがされている私塾がありますが、遠藤彰弘さんのお話を聞くと実に楽しそう。
遠藤彰弘さん、保仁さんといえば、サッカー日本代表、カリスマ!サッカー少年たちからしたら「神」である。そのカリスマ兄弟が主催するサッカー塾はさぞかし、スポ根で「サッカーとは、こうである!」というものかと思いきや、彰弘さん曰く
「生徒がタメ口きいてくる」「練習試合では作戦もなく選手たちが自分たちで勝手に動くように言っている」と、驚くようなことばかり。
「そんなんでええんですか?」というお話ばかりで本当に楽しい。
サムライ学園という不登校の子たちが集う学校が長野県にある。代表の長岡さんは全国心理業連合会のシンポジウムにも登壇いただいたが、人間力が抜群でしかも、そんな人が本気で一教師として生徒の心の深いところにざっくりと絆を結ぶためのザイルを打ち込んでいる。
私にはそんな風に見える。

権威とか枠組みだとか、そんなものが崩壊していく中で、今、大切なのはやはり教育を提供する方の人間力が大切な気がします。そして人間力を育てることもまた、教育の大切な根幹なのだと思いますから、教育の現場で「何が一番大切なのか?」
「変えられる仕組みはなんなのか?」
「権威がなくともお互いが、敬意を払える信頼関係とはなにか?」をみんなで考えていくことなのではないかと思います。
本気で!

私の尊敬する人生の先輩は、声優学校で指導されておられる超有名声優さん。60歳を超えてアイディアで心理学を学びはじめそこでの内容を生かした授業を声優の卵さんたちに展開している。
OK日記を書いてもらい、プラスのストロークを生徒同士で投げ合う。単なる声優のスキルだけではなく自分を好きになること、お互いを尊敬すること、いろんなことを学べる素敵な授業だと思う。いつも笑顔で偉ぶらない、だけどプロフェッショナルとしてのその姿勢は、指導者として本当に尊敬できます。
彼女の生徒たちはきっと、その授業をずっと記憶にとどめて過酷な世界で生き抜いていくと思うのです。こんな指導者に担当してもらった生徒は幸せだと思うのです。
すべての指導者が井の中の蛙ではなく、大海原をサーフィンしたり、船出をする指導者でありたいものですね。