有楽町マルイで、「若女将は小学生」の原画展をご一緒させていただきました。
デジタルではない一枚一枚の丁寧な風景画を見るにつけ、先日、松本零士先生もアイディアのトークライブでおっしゃっていた「体験しないで描いても温度も湿度も伝わらない」と言う言葉を思い出し、草の一本一本、陽の光や木々の葉の陰も、温度も湿度も、風の音まで聞こえてきそうな気がしてとても感動しました。

実際の風景よりも美しく描かれる絵画に、人の心の美しさを反映しているようで見ていてそれだけで癒されました。

映画の監督のコメントもとても興味深く読みました。【この映画の要締は「自分探し」と言う自我の肥大化した挙句の迷妄期の話ではなく、その先にある「滅私」(中略)をいかに描くかにある】

つまり主人公の女の子は、自分に意識が向いているのではなく、自分が若女将修行をする中で来たお客様のことを考えそこに集中するから、元気でエネルギーに溢れているのだと言う。

心理カウンセラーの育成の中で「自分軸ではなく相手軸で話を聞く」と言うお話をいつもするのだけれど、なかなか人は自分の感情や概念に囚われてきちんと相手の話を「そのまま」聞くことができない。

すごくシンプルに。
相手が喜びそうなことをただ、考えてする。そこにエネルギーが外に向かう健全さがあるのかもしれないな。
改めてそんなことを感じた原画展でした。

そして女将役の声を担当されている春水先生とご一緒に行けるなんて、驚くほど贅沢でした。さあ、今日は夕方から新宿のバルト9に行って【若女将は小学生】の映画をみるぞお!