もともと舞台を見るのが大好きで、ニューヨークブロードウェイはもちろん、ラスベガスにも一人で行ってしまうくらい舞台好き。ニューヨーク同時多発テロの後崩れ落ちたツインタワーのそばでストレスで動けなくなったので、タクシーを飛ばしてタイムズスクェアに行き、ミュージカル【美女と野獣】を見たあとに、嘘みたいに身体が軽くて元気になった時から信じている舞台を観るとメンタルが回復するという体験。

一時はステージスクエアというステージ雑誌に【エンターテイメントセラピー】という連載までさせていただいていました。

だけど病気になると舞台を観る体力もなくて少しご無沙汰してましたが、昨日久しぶりに、新国立劇場の【マニアック】という舞台に行ってきました。
古田新太さんと関ジャニ∞の安田さんの音楽劇。古田さんの舞台は大好きでかなり観ていますが安田さんの舞台は初めてで楽しみでした。最近テレビ番組でご一緒する機会も増えてきましたから。

舞台は地方の精神病院、犯罪者たちを収容するその病院の隠された秘密を暴いていきますが、、、。というまさに、あれえ?これカウンセラーど真ん中のお話しやん!?と途中からかなり内容的にはお仕事モード。

だけど笑いあり、どんどんお話に引き込まれていきます。
シリアスで湿っぽくなりがちな社会テーマを古田さんのダイナミックなパワーと音楽劇という要素がとても食べやすくしてくれている感じ。安田さんの柔らかくて健全な存在が最後まで救いのキーワードとなっていました。

劇場は若いお客様であふれていて、この方々がメンタル疾患などの社会課題に少しでも意識を持って受け止めて行くとしたら、この舞台はそれだけでもとても大きな意味があると感じました。

どんな人の心にも潜む心の秘密、それがその舞台タイトルのマニアック。それを心の闇と怖がる人もいるけれど、カウンセリングの場合はそれと向かい合い対峙し、犯罪ではなく違う形の表現をしていくことも大切な役割だと思います。

つい最近参加したギャンブル依存の勉強会で医師の方がおっしゃった言葉が深く心に残っています。 「パチンコで死んだ人はいないけど、趣味や喜びがないと人は死にますからね」

私も体力が戻ってきたので今年はまた沢山の舞台や映画を観たいと思います。エンターテイメントセラピーという考え方。それらがセラピー的に人の心を健康にしたり豊かにする人生を育む大切なものであることを心理カウンセラーとして伝え続けていきたいのです。