ニューヨークでのディスカッションアメリカではさまざまな
ケースに応じて、細やかなカウンセリングが施されています。

ありとあらゆるところにカウンセリングがあると
言ってもいいかもしれません。

例えば、グリーンチムニーズという全寮制の施設では、
虐待されたりして社会に適応できない子ども達が動物の
世話をすることを通じて、アニマルセラピーをしながら、
社会復帰をめざしています。

グリーンチムニーズのスタッフは、
子ども達のカウンセラーでありながら、教育者でもあるのです。

このように誰のためにどんな目的の施設なのかが明確だと、
専門のカウンセリングや質の高い教育を受けることが
可能になるのです。

また、こんなプログラムもあります。

SAVIというプログラムは、レイプクライシスや
ドメスティックバイオレンスのケアを行うカウンセリングシステムです。

私達がトレーニングでよく訪問するニューヨークの
マウントサイナイ病院の緊急治療室の中には、SAVIの
セクションがあります。

ここでは、レイプされた方の怪我の治療やメンタルケアを
行いながら、証拠品の採取もできるようになっているのです。

時にレイプクライシスの被害者は、ショックを受けて
警察に行かない場合もありますし、怪我をしているにも
関わらず、病院に行ったあとに警察にも
行かなければいけないなど、嫌な思いをしがちです。

レイプという犯罪は、最初の被害者が警察に
届け出なければ連続して被害が出ることが多いにも
関わらず、問題が問題だけに、被害者は
届け出ることが少ないのです。

このSAVIプログラムの素晴らしいところは、
医療と警察と心のケアがきちんと連動していることなのです。

被害者は、治療を受けながら女性の警察官に
被害を申告し、ケアキットで証拠品を採取することもできます。

それだけでなく、被害者に非があるような偏見を
なくすための教育や、被害者の抱えた罪悪感を
取り除く心のケアも行われています。

万が一、被害に遭った場合でも、ここに来れば
何も心配することはないという体制が整っているのです。

レイプクライシスという、非常にセンシティブで
大変な問題に、女性のディレクターやコーディネーター、
カウンセラー、ソーシャルワーカー達が
チームとなって取り組んでいます。

主にカウンセラーとコーディネーターのほかに、
アボケットと呼ばれるボランティアが200人以上いて、
24時間体制で被害が出た場合に30分以内に駆けつける
約束をしています。ドクターや検査技師はケアキットを
使うことができますし、警察や弁護士もきちんと付いているので、
被害者の権利を守ることができるのです。

フロリダフロリダでは、メンタルトレーニング分野で
世界最高峰のジム・レーヤー博士が、ビジネスマンを
対象にしたコーポレートアスリートプログラムを行っています。

このプログラムでは、体のエネルギーとメンタルの
エネルギーの双方を最大レベルに持っていくことが可能です。

体のエネルギーもメンタルのエネルギーも高いレベルに
保つことにより、集中力やさまざまな能力を、
より高いレベルで発揮することが可能になるのです。

このプログラムの面白いところは、時間ではなく、
エネルギーが全てであり、そのエネルギーをどこに注ぐべきか、
ということを考えている点です。

通常、人間は90%の無意識と10%の意識で動かされています。
例え無意識で動かされている部分であっても、
人間が変化したいと思うところにエネルギーを注げば、
変化はできるという考え方です。

メンタルトレーニングは何のためにあるのか。

それは、パフォーマンスを上げたいから。

このプログラムは、ビジネスマンの方や自分を変えたい方、
ダイエットをしたい方、パフォーマンスを上げて人生を変えたい方、
などにお薦めのプログラムですので、ぜひ日本でも
紹介していきたいと考えています。

他にもドラッグやアルコール依存症の方を対象にした
人生再生のカウンセリングプログラムを受けられる施設や、
HIVの陽性反応のゲイの方達が住んでいて、
グループカウンセリングやアートセラピー、音楽療法などが
受けられるマンションもあります。
このように、カウンセリングが必要とされるところに、
必要なカウンセリングの専門家が存在することがとても大切です。
私は今後、日本においても対象者や目的によって、
専門のカウンセリングをする人達がいて然るべきだと考えています。