アイディアの卒業生でもありクリエーターのイシイジロウさんからのお誘いにより【文豪とアルケミスト】の舞台ゲネプロにおじゃましてきました。

シアター1010。なるほど千住だから1010ですね。北千住にこんなにステキなホールがあるのは初めて知りました。

この文豪とアルケミスト、大人気ゲームを実写舞台化するいわゆる2.5次元の舞台。転生した文豪に扮する男の子たちがなんとも華やかな衣装と派手な武器を手に、踊るし、歌うし、ひたすら闘うし、いやー、ものすごいエネルギーです。休憩なしの2時間のなんともイマドキな演出。

私の脳内はというと、えっと【太宰治】は【人間失格】だから、、【芥川龍之介】は、、と、必死で登場する文豪たちの作品と人となりを思い出しながら舞台のストーリーを追う。
その反面フィクションである武器(人によって銃や刀や薙刀など使う武器が違う)や闘いの心理的な背景や象徴はこんなイメージかな?と思いながら観ていました。

スピーディではあるけれどとても濃い内容なので、終わった後もまだ頭が整理できず、パンフレットを読んでちゃんとストーリーや世界観を整理せねば!と思ってパンフレットを購入したら、カラーコンタクトにウイッグのコスプレの役者さんたちのアイドルな宝塚みたいなカタログになってて、ふえーー!これが2.5次元?!と、びっくりしました。


「女性のための舞台ですよ」とイシイさんにっこり。あ?そうなの?そういえば登場人物は全て男性でした。ストーリーと心理背景追うのに夢中で男の子がどうとか全く見ていませんでした(笑)

まあ、あまり深く考えず、華やかな文豪たちがひたすら踊り闘う舞台、たしかに会社員や主婦の女性が仕事でストレス溜まった時に見たら、スッキリするかもしれない。

心理的な観点で見ると、舞台の上での殺陣や闘いは何も本当の暴力性や殺戮の欲求ではないのだろうな。私たちの日常の中でのもやもやや抑圧をぶち壊すカタルシス、それが殺陣だったり、闘いだったりするのでしょう。みんな退屈な日常をぶち壊しながら、新しい何かを生み出したいと心のどこかで願っていると思うからです。

そんな頑張る女性のもやもやを浄化して癒してくれるのが、この舞台なのかもしれません。
ダンスや殺陣の立ち回りもレベル高くて素晴らしいし、目の肥えた舞台愛好家の皆さまにも十分楽しめる作品だと思いました。

最近もやもやしてる人、一度ぜひ、観に行ってみたらいかがでしょうか?

きっと癒しとセラピーになりますよ。