森元総理の発言に対して「女性蔑視だ!」という気持ちはわかるし、実際そうだと思う。だけど個人的にはそんなには腹は立たない。うちの父もあんな感じだった。冗談のつもりで似たような発言をしては周りの失笑をかっていた。

私は抗議の声はあげませんが、声を上げる自由は尊重したい。
だけど声を上げる女性を、今度はひどく批判する男性もいて、むしろそっちの方がひどいので、何回も傷つくなぁと思う。

森元総理の言葉よりも、抗議する女性を貶めたり笑い物にしたり、、ひどいのもある。ああ、やっぱり日本では「女が意見をいうとこんなひどい目に遭うのね」とため息ついている女性も多い。
あのですね。
ちょっと考えてみてください。

まず人って、自分と違う属性の話をするときに、そのあとどんな言葉が続くと思いますか?

男性が「女はさ」というあとにくる言葉は大体アウト。「女は話長い」「頭悪い」「感情的」などのステレオタイプに対する否定的な意見になる。残念ながら、女は素晴らしい、とか女に生まれたかったなどというプラスの文脈にはならないことがほとんど。

もちろん女性も同じ「男なんてさあ」のあとは、大体が男性への恨みつらみが続いてしまう。そしてそれは多くの場合男性全般への客観的評価というよりは、自分の夫だったり身近な人に対する不平不満を、「男はみんな」という主語に置き換えてしまっているように思うのです。

だから、それが誰かを傷つけているなんて深くも考えない。私たちの心の深いところで無意識に優劣をつけていて、それがある時ちょっとした不満を吐き出すタイミングでポロリと出てしまう。
悪気がないんですよね。本当に。

だからこそ気が付かないうちに、誰もがやってしまうかも?と思うのです。
主語が自分と違う属性で話をしたがる時の心理状態は要注意❗️自分も本当に気をつけないと、改めて思いました。

だけどひとつ。

怖いこともあって、それをうまく利用したのが前のアメリカの大統領で、移民などの選挙権のない社会的弱者を、見事にスケープゴート(いけにえ)に変えて、社会的立場に不安を抱えている人たちの吐口にする事で人気を博した。

そして、分断と対立の構図になる。
強いストレスを感じる社会に共通の敵を作って仲間意識を高めるという、古典的な心理手法に世界の最先端の叡智を誇るアメリカが巻き込まれてしまうことのおそろしさ。
そして、どんどん分断は繰りかえしアメリカ国民同士で分裂し、対立し、攻撃性は正義のふりをして殺人まで引き起こしていく。

コロナウイルスは人類みんなの敵。
日本人も外国人も、男も女も、金持ちもそうでないものもみんなが闘う敵。

だけど、そんなストレスに苛まれて、本来個人が持つ優しさや思いやり、温かい気持ちなんていうものを壊してしまうのが、この主語を「○○だから」という属性にしてしまうことなのですよね。
「男と女」「日本人と外国人」「黒人と白人」という、主語を属性の言葉を使う時は注意が必要。

「女は○○だ!」と言われた時に「老人のくせに!」と属性で返すのは同じレベル。年齢差別になっちゃいますよ。

そろそろ分断と対立の構図から新しい時代へ。心理学をもっと広げてみんなが心の安定を作り出し、無意識に潜むステレオタイプに個人の優しさが捻じ曲げられないように意識していけたらと思います。

人間の心も進化できるのだということを、そろそろコロナに見せつけてやりましょう。これこそが本当に共通の敵‼️

↓セキセイインコのメスとオス。動物の男女はほぼ仲良し😊