ニューヨークを舞台にした作品は多いけど、最近とても好きなのがバナナフィッシュというアニメ。昔コミックで読んでいたけどつい最近アニメで放送されています。

一番好きなシーンはタイトルバックに映るニューヨークの景色。
ダウンタウン、地下鉄、チャイナダウンタウン、目の前に広がる海やハドソンリバー。

コミックの時はそんなに感じなかったけどアニメで観ると、私の大好きなこの街の風景がとてもリアリティを増して記憶に流れ込んでくる。

そして今、2年ぶりにこの街に来ると、すぐそこにアッシュリンクスが、歩いていそうな気になります(笑)

アッシュがオーサーと決闘する地下鉄は確かFライン?アッシュのよく行く図書館はイーストリバーのそばなのかな?
私のいつものホテルは57ストリート駅に面してる、タイムズスクエアのすぐそば、N.Q.R.Wのラインの乗り継ぎのできる駅。

でも最近はストリートキッズの抗争とかないんじゃないかな?私が勉強してた頃はそんな治安の悪さもあったけど、今ニューヨークはとても安心な街。

バナナフィッシュという作品は、今時のアニメにはつきものの、輪廻転生もなければ超能力も出てこない。精霊も、来世も、選ばれし運命の恋愛もない。

貧困、児童売春、マフィア、ドラッグなど、世の中の当たり前の負の部分を正面から見つめ、限りなくリアリティを描いた物語なのです。

人は一度死んだら決して生き返らない。
どんなに後悔しても、どんなに大好きな相手でも二度と一緒にはいれない。

この物語に流れる、残酷なくらいのリアリティ溢れるメッセージが、私は大好き。
安易な楽観主義では、人は救えない。
この街は25年前私にそう教えてくれた。

だけど「日本では、心理カウンセラーなんて仕事になんかならない」と泣きべそをかく私に、ニューヨークのカウンセラーたちはこうも言ってくれた。
「私たちだって30年前は机一つで始めたのよ」今はニューヨーク州が認める虐待防止のプログラムになっている。

「だから、あなたも始めなさい。学歴や資金力なんて関係ないわ、あなたがやりたいか?やりたくないか?それだけ」
もうすぐ私がこの街に出会って30年になろうとしている。

今年は、全国心理業連合会の数百名に登るプロフェッショナル心理カウンセラーたちが厚生労働省や文部科学省、法務省のお仕事に携わった。そしてそれは、確実に広がりを続けている。

安易な楽観主義では人は救えない。

だけど、諦めずに、止まらずに、前を向いて歩いてきたことは確実になにかを残し続けている、そんな気がするニューヨークの休日です。