時事通信と共同通信の記者の方がお見えになり、たった今、イリーナ マコフスカさんとともに、ノーベル平和賞についてのコメントをさせていただきました。とても光栄なことでありがとうございました。

ウクライナのゼレンスキー大統領も候補に上がっている?と噂の今年のノーベル平和賞は、個人にではなく人道支援の団体に送られるという異色のノーベル平和賞でした。

ベラルーシ、ロシア、ウクライナの人権団体など、ウクライナの戦争において人の支援などを行ってきた団体が平和賞を受賞したのです。
私はこれをとてもいいことだとコメントしました。

有名な誰か!みんなが知っている誰か!ではなくて、一人一人は名もない小さな存在でも、それがチームになり、戦争という残虐非道なしうちに対して、それぞれの国で、場所で、それぞれができることをする。

これらの団体に関わった方々はもちろんのこと、今、世界中の紛争や人権侵害に避難や反対の声をあげ、独裁者と闘い、違うものは違う!ひどいものはひどい!と声をあげている多くの活動団体の人たちが、このノーベル平和賞を励みに感じていければとても素晴らしいと思いました。

日本人の中でも、ウクライナの支援の人たちもいろんな人たちがいます。団体が、というよりは個人の人に関してこれはなかなか困ったぞーと思うことがあります。

●どうしても自分のやりたいことに固執して、それを貫こうとする人。
●自分ではいいと信じていることでも、周囲とのバランスが取れずに賛同を得られない人
●また、あまりに物事のこだわりや進め方が細かい人、もっと肩を力を抜いたら?と思われる人。
●専門職すぎる人、たとえば日本語は教えたいけど、荷物運んだり、事務作業はしない。子どもとは遊びたいけど、イベントの準備やサポートには興味がない人、、など、など、、。

支援のスタートは実はシンプルです。
①自分がやりたいことではなく、ウクライナの人が望んでいることをする。

②ウクライナの人が望んでいることがわからない時は、いろんなイベントのお手伝いをする。(イベント参加で友達になりに来た人よりも、スタッフ的にいつもそこにいる人の方が信頼されることもあります)

③団体や人の悪口は言わない。評価やクレームもしない。必ずブーメランになり、大切な繋がりを失います。

④「してあげる」ではなくて「一緒に楽しもう!」の精神で。
日本のこと教えてあげる!的な無意識に出てしまう上から目線には本当に注意です。

⑤相手の文化やその人の人間性には徹底して敬意を払う。
私はウクライナ人ではないし、戦争被害に関しても本当の痛みはわからないのだと思う。だけど、この日本で彼らの力になることはできる。それしかできないけれど、自分の全部を使ってやれば、多くのことは前に進む。すぐに解決しなくても少しづつ進む。

人と人との違いをきちんと理解した上で、心から敬意を持って接していけば、きっといい支援ができるのだと信じています。

【支援とは、与えることではなく多くのものを得られること】

【ボランティアとはお金や時間に余裕のある人が展開する自己満足、ではなくて、自分のできることを探し続けて、シンプルに一つ一つ形に変えていくこと】

私はどれだけ多くの優しさや幸せをウクライナの避難民の方からいただいたかわかりません。

今回ノーベル平和賞を受賞した素晴らしい団体の皆様も、きっとそれぞれの国で戦争の悲劇から人間の命と尊厳を守るために、自分に出来ること!を全力でされている素晴らしい【名もなき、地上の星】なのだと思います。

ノーベル平和賞受賞おめでとうございます。心から敬意と感謝を込めて。
時代が大きくうねりながら変化していきます。10年後どころか、明日すら見えない核の恐怖と薄い氷の上に置かれた安全と命。

日本の、ウクライナの、そして世界に若者たちに伝えたい。
世の中が平和と安全であるための、あなたの信じたことを、今あなたのいる場所で全力で頑張ってほしい。

次の大きな栄光を得られるのは、あなたたちだと信じています。