言葉の力を私は信じています。
特に自分が自分にかける言葉は、
私たちの心を救う大切なおまじないになります。

乳がんの手術から今日で3週間。
先週まで痛かった脇の傷口も、痛みが和らぎ、
少しづつ、左胸の皮膚の感覚も出てきました。
まだ、皮膚は赤く熱もありますが、
体を捻ったりしても痛みがなくなってきました。
元気になってくると、今度は、日常の生活を取り戻したくなる。
仕事も気になるし、いつまでもいろんな事を先送りしてくることへの弊害も出始めてきます。
でも、そこで前と同じようにがっつり仕事をすると、
いきなり自律神経のバランスが乱れて、体調が悪くなる、、。

今までは多少のストレスはスパイスみたいなもの!
と楽しんでざっく、ざっくと仕事をこなしたいたのが、
今はちょっとした心配事が、ピリ辛過ぎてうまく対応できてないのかも。
なんだかバランスとれない。
寝ているのに疲れが取れなかったり、自然に眠くならないのは、
自律神経がピリピリしている証拠だと、あわてて深呼吸しつつ、イメージトレーニングをします。

徐行運転ができるとすぐにトップギアで走りたくなるのは私の悪い癖ですね!
食事、睡眠、運動、、。
元気になるためのちゃんとした、
優しいプランを立てて、休息最優先。
仕事やいろんな気になることは、紙に書き出して整理してみる。
しっかりと、慌てずに
ひとつ、ひとつ、足元を見据えて。

そんな時に自分にかけてあげる
「穏やかになれる心理カウンセラーとしての心を支える言葉」
を、カテゴリーごとに分けてみました。
もちろん自分でも日々実践。
その中で効果のあったものをセレクトしました。

安心を作る言葉
「大丈夫!きっとうまくいく」
「大丈夫!焦らない、焦らない!休むのが今は治療のうち」
「なるようにしかならん!」
大丈夫!っていう言葉は、本当に力をくれます。
一回言っただけでは特に何ってないですが、
繰り返し繰り返し自分に語りかけていると、だんだん安定してきます。
不安になったり、焦りが生まれてきたら
大きく深呼吸して自分に向かって
「大丈夫、大丈夫(^^)」です。

混乱しないための言葉
「今、考えても仕方ないことは考えない!」=今、ここ!
心理学のゲシュタルト療法の中に「今、ここ」という考え方があります。
どうしても将来のことを“考え過ぎて”どうしようもなくなってくることが多いのです。
もし、癌が進行したらどうしよう、、から始まって、
抗ガン剤が始まったら、副作用どうだろう?
とか、また再発したらどうしよう?
とか、そんなことばっかり頭をよぎる。
「ネガティヴなことばかり考える私って本当にダメだわ!」
とまた落ち込む。
いやいや!ネガティヴ当たり前!
ガンですよ!落ち込んで良いんですよ!
泣いても良いんですよ〜、
となぜか私は同じ病気の患者さんたちにメンタルトレーニングしたりして、、(笑)
ネガティヴ当たり前ですよね、、
だけど、まだわからないこと、
決まってないことをあれこれ、
推測して、苦しむのはどうだろう、、。
今決めること、考えること“だけ”を考えればいいんだと思います。
将来の不安が出てきたらとにかく「今、ここ」。
頭は一つしかないからさ、
不安でいっぱいにしてしまったら、
ご飯の美味しさも、
人からの優しさも何も感じなくなりますからね。
頭は、ひとつ。
今、ここで、、。

後悔をして自分をさらに苦しめないための言葉。
「理由を探しても、治療にはならない」
私は定期的に検査を受けていたので、
乳がんのステージ2になるまで発見されなかったことが
正直とても悔しい気がしました。
見落としていたのか?
何が起こっていたのか?
とてもいたたまれなくて、
特に告知直後は、後悔がどんどん溢れて出てきました。
癌という大きな病気は、
もちろん人って何が大きな悲しみがあると必ずその「理由」を探してしまいがち。
「仕事が忙しかったから、病気になった」
「家族が私に負担をかけたからこうなった」
「私が、もっとこんなことを気をつけていれば、、」
後悔はすごい勢いで心の力を奪っていきます。
やがては、墓参りをしなかったから、
とかご先祖供養ができてないとか、
そんなことまで発展してしまうともう、

自分の心がどうなっているのかを客観的見る力すら失ってしまいます。
何も悪くなくても、誰も悪くなくても、
悲しいことはいつもやってくる。
台風みたいに天災みたいに、
病気や家族の不幸や不運は、
時々人も、場所も選ばず、
ドスン!とやってきて私たちを引っ掻き回すのです。
だからあえて理由を探さない。
だからあえて、自分も他人も責めない。
大切なのは、「理由を探すこと」ではなく
「理由を見つけても仕方ない」と、
自分に言い聞かせることが大切なのだと思います。

自分にかける言葉は、魔法ではないけれど、
じわじわと漢方薬みたいに効いてきます。
あとは、本当に心を込めて、自分に栄養を与えるつもりで声をかけてあげる。
そこがおざなりになってしまうと、
どうしても体調悪くなりますよね。
私も寝る前に、しっかりと時間をとって、また声がけしようっと!