同性婚を認めたら家族観や社会が変わってしまう、、という日本のトップの発言。
それが正しいかどうかさておき、社会はもっと変わるべきですね。

同性婚だけではありません。選択別夫婦別姓の問題、女性天皇の問題、日本らしいいわゆる【伝統的な家族観】と言うのは家長制度を基本とする男女差別、長男至上主義をベースとする、ものが伝統だと言うなら、一日も早く日本の社会は変わってほしい。

少子化や子どものメンタル不全がここまで大変なことになっているのに、ここで、社会を変えないと本当に日本が消滅するのは時間の問題だからだと思うからです。

概念的なお話しではありません。

私たちアイディア高等学院では、LGBTQ(性的マイノリティ)の子どもたちも積極的に受け入れています。て、言うか積極的にも何も当たり前のことですからね。

つまりそう言う子たちがちゃんと、当たり前にカミングアウトができて、周囲も当たり前にそれを理解して尊重するということです。
たとえば10代のLGBTQの子たちの自殺率は他の子よりもとても多いんです。

性自認や恋愛について目覚めるティーンエイジに「少しだけ他と違う自分」に気づいた時に、それを理解できる環境があるか?相談できる大人がいるか?どうかでその子の人生は変わる。

ましてやこの問題では、一番の味方であってほしいはずの親や家族が、否定派に回ることや、混乱で本人に心無い言葉を投げつけることがたくさんあるからです。

アイディア高等学院は通信制の高校ですが、たとえば通学型の学校には、マイノリティにとってまだまだ不具合がたくさん。
特に、身体と性自認が違う子たちにとっては、これはかなりの苦痛です。

まず、いまだに男女に分別される制服。

なんで女の子はスカート?しかも最近の流行りはセクハラ?と思うくらいのミニスカート?制服あってもいいけどスカートかパンツくらいの選択は必要。
そして、体育の着替え、旅行でのお風呂。

団体行動で仕方ないとはいえ、これではいい思い出が台無しです。
そして、1番大きな問題、トイレ問題。

子どもたちを対象にしたSNS相談でも、
「学校に行ったらなるべくトイレに行かないようにしている」と言う声が上がってるんです。

学校関係者の皆様、ぜひ、誰でもトイレなどの当たり前の導入をお願いします!
とはいえ、アイディア高等学院の入るビルも、男女が分かれているお手洗い。

先日、Xジェンダー(自分の性自認が男女に決めない)の子が入ってくるタイミングで、前からやりたかったトイレ看板の改善について、ビルのオーナーさんへの交渉を始めました。

女の子男の子マークの下に「誰でもトイレ」と言うプレートをつけてもらうと言う提案。理想としては、男女両方のトイレを男女両方で使えるというもの。

そうするとこう言う意見が出てきます。
「誰でも入って来れるなら女子トイレに変なおっさんがいたら気持ち悪い」と。
そうですね。それはわかります。

盗撮などの性被害を起こさないのはもちろんです。
だけど性被害の問題とこの問題は全く別の話。

性被害の話はセキュリティの問題ですよね。
実際に、うちのビルのトイレの個室は一つしかない。こういうところでは盗撮などの行為はできにくんです。

むしろ女子トイレーってズラーっと個室が並んでいるところの方が横からねらわれやすい。女子に変なことを企むおっさん?がいるとしたらむしろ誰が使ってるかわからないトイレはターゲットにしにくいです。

セキュリティ問題を理由にマイノリティの人たちをいないこと、にするのは本当に問題解決能力のなさを露呈しています。
だって、1人でも車椅子の人がいれば、バリアフリーは当たり前じゃないですか、ねぇ。

だから、うちのフロアのセキュリティも見直すことにしました。高等学院に来るすべての人たちにネームプレートをつけてもらい不審者が入って来れない状況を作ります。生徒はもちろん職員もゲストもみんなネームプレートをつけます。
(ウクライナの人たちもご協力ありがとうございます😊)

うちのフロアは私たちしか入ってなく、トイレは専有なので、これで問題はないはず。
マイノリティが自分の気持ちを殺して、我慢する社会ではなく、みんながお互いを理解し合う社会の方が絶対にみんなが生きやすいはず。

そしてそれにともなう教育が必要です。
今までも定期的に行っていたLGBTQの理解につながる教育研修を、さらにすべての教員、職員、心理職に徹底していきますし、ビルオーナーさんにも顧問弁護士さんを通じて丁寧に優しく交渉を重ねていきます。

アイディアのチームは自治体のLGBTQ相談も行っているカウンセラーたちですし、それを心から誇りに思っています。
私は日本の文化や伝統が大好きですし、良き伝統は守っていきたい。

だけど昔の日本には村八分や人柱や身分制度もありました。貧困農家の人身売買もありました。花魁の綺麗な衣装は憧れるけれど、人権無視の監禁、強制売春の仕組みを日本の伝統や文化というのはありえない。

今それを良しとする人はいないのと同じように、マイノリティのことも、女性差別のこともあかんもんはあかんし、やめたらいいと思う。
教育の現場ではそれらを率先して変えていくべきだと思います。

当たり前のことを、小さなことからでも始めていきたい。
トップアスリートもマイノリティも、難関校の受験生もみんなが一緒に学べる学校。

それは本当に当たり前で、基本的なこと。学校とはその子が持つレッテルで管理する場所ではなく、一人一人が日々生活して、大事な時期を生きて、そこからいろんなことを学ぶ場所であるはずです。

✳️現在、LGBTQに理解のある教員の皆様の採用を行なっておりますので、メンタルトレーニングに興味のある教員の皆様、エントリーをお待ちしています☺️