厳しい刑罰はもちろん、そして犯人が二度と罪を犯さないような事も必要では?
性犯罪は、絶対あかん!
まずこれ、基本中の基本。
「男の本能」とか「ちょっと触るくらい」と軽ーく考える方は、明日は犯罪者だから気をつけてくださいね。
さらに、女性の立場から言わせてもらうと、痴漢の類い、本当トラウマだから!
この自転車で通りすがりってやつ、私も高校生の時やられたけど、悔しくて悲しくて部屋で一人で号泣しました。
もちろん通報なんかしないし誰にも言えない。
あの頃は、防犯カメラもなかったし、親も「あんたに隙があるから」とか言うので、誰にも言えず苦しかったなあ。
性犯罪の加害者はまず、被害者がそれでどれだけの心に傷を負うのかをよく理解したほうがいい。
だけど、あれから数十年経っても、日本の性犯罪についての認識は、たいして変わっておらず、性教育は学校でも適切になされず、ネット妄想に間違えまくった男性たちは、健全な異性関係を築けないまま。
そして愕然とするのは今回のように相変わらず同じような被害はなくなっていないということです。
私たち大人は子供たちに安全な世の中を提供できてない!
そして、今回は犯人が有名だったからニュースになりましたが、この手の犯罪は(通報されないのがほとんどだとしたら)至る所で起こっているということです。
痴漢に会うのが嫌でラッシュの電車に乗る勤務先を辞めた女性もいましたし、年代問わず女子トークしたら痴漢性被害の話はみんな出てくる。
思い出したくないから好んで話にあげないだけで。
アクタージュという作品が素晴らしかったのは事実。
だけど原作者の犯罪行為でこれらの作品が闇に葬られることも致し方ないこと(個人的にはとても悲しく残念)犯人はしっかりと罪を償ってほしいです。
だけど、それだけで終わるのはあまりにも残念すぎます。
今回の機会に、社会が本気で「痴漢のような(一見軽く考えられている一面もある)性犯罪」を今ひとつ、見直して、そして防止に努めていく方には向かわないでしょうか。
性犯罪の面倒なところは「常習性」です。
ギャンブルなど同様「依存症」になりやすい行動依存なのです。
だから加害者は性欲そのものというよりも、ストレスがたまったらとか、自己評価が下がったという「きっかけ」であっさり罪を犯します。
時には加害者本人も「やめたいのにやめられない」というのが依存症です。
被害者は、単に不快な思いをした、ということに留まりません。
自分のものであるはずの体を他人に侮辱されたことに対する悲しさはトラウマとなって大きな心の傷になります。
夜道で後ろからくる物音に怯えて、異性に対して不快感を持つことも多くあります。
その負の連鎖を私たちの社会はなんとかできないのでしょうか?
刑法的な厳罰はもちろんですが、加害者の依存症脱却のプログラムももっと必要な気がしています。
これって精神医学に関連しますし、心理学的にも関係してくることです(ストレスが犯罪との関連があるのであればセルフケアの方法を覚えるなどなど)
依存症のプログラムは日本ではまだほとんど一般化されていません。
アルコールやギャンブルですら、なんとなくみてみないフリをして、困窮する家族が行政などのサポートを受けられることも少ないです。
ましてや性犯罪となれば本当にみんな見て見ぬ振りをすることが多く、社会の闇に葬られます。
ニューヨークでマウンドサイナイ病院内の性被害などのケアを行うSAVIプログラムに毎年カウンセラーとともに学びに行きます。
20年続けています。そこでは、医療、警察、弁護士、そして心のケアの専門家と多くの市民ボランティアが連携して地域を守っていました。
今回の被害者の方の心のケアが手厚くされることを心から願います。
そしてアクタージュを失った多くの読者の方がその喪失感をケアされるとともに、私たち大人が子供たちに安全な地域を作れることを少しでも考えることのきっかけになることを切に願わずにはいられません。