戦争下において大けがをした場合でも、ウクライナの病院では緊急手術はできても、その後のリハビリなどは無理。時間をかけた治療など不可能で国内病院は常に軍事に対応している。それが戦争。

長期的なリハビリと回復は国外に出て行わなければならない。

ウクライナでの負傷後はヨーロッパでリハビリをする人が多い中、アントンくんは、海外で治療するならどうしても日本に来たくて。そのくらい日本が大好き。

日本の病院でも受け入れは難航したそうで、それでも彼はようやく受け入れてくれた日本の病院で大変なリハビリ始められた。

若い彼のアイデンティティの一部に日本の文化はとても大事なものになっているように感じる。
子供の頃からずっとJポップが好きでコピーしてバンド作ってて、Jポップで日本語覚えて、日本語で武士道や日本文化の勉強して。

彼がまさに日本の病院を退院した次の日に、憧れのLUNA SEAのLiveに来れるなんて、本人も思いもしなかったでしょう。

ウクライナ心のケア交流センターの職員をしてもらってるイリーナさんが「日本の病院で苦労してリハビリしているウクライナ人がいるからお見舞いに行ってくる」と何度も千葉まで足を運んで彼の話を聞いてくれた。

日本の音楽が大好きという彼に「LUNA SEAを知ってる?」と聞くと「全部歌える。LUNA SEAの歌で日本語を覚えた」と。

SUGIZOさんからは2日間のLUNA SEAの武道館ライブにウクライナ心のケア交流センターのウクライナの方々のご招待をいただている。

そうなるとこの奇跡の出会いを実現させるべく、浮世も頑張るしかない!と思うわけです。

病院の外出許可の確認、大きなレンタカー借りて、彼を迎えに行き、ウクライナの人たちを連れて、武道館という大きなステージを車椅子で移動。スタッフが一人、ずっと車で待機してくれる。

浮世も、イリーナさんも正直結構、連日の休みなしの活動で過労はピーク状態💦
だけど、ここで頑張らないでどーすんの?日本を愛するウクライナの若い人たちが、この日本で生きている喜びを感じてもらうには、今頑張らないと‼️

コンサートスタッフの皆様の本当にご配慮のおかげさまで車椅子で無事Liveご一緒できました。
そして、終演後LUNA SEAのメンバーの皆様がご挨拶に来てくださいました。

(SUGIZOさんはもちろんですが、LUNA SEAメンバーの皆様が、なんかむちゃくちゃ優しくて温かくて、1人1人に声かけてくださりあまりにそうで正直びっくりしました‼️)

アントンくんの足にはまだ、筋肉が大きくえぐれた後と金具がくっきり。これからも時間がかかるのでしょう。
ウクライナの若い世代の子達は、戦争で自分の人生が狂わされる、理不尽を受け止めるしかなくて。

私もカウンセリングをさせていただく中で、感じるのはロシアへの怒りだけじゃなく、未来が見えないその理不尽への強い怒りとそれを抑える鬱状態に「生きる意味がわからない」と。そう言わせてしまうその原因は、平和な世界を守れなかった私たち全ての大人にあるんじゃないかと胸が痛くなるんです。

彼らは大人のようには割り切れないし、小さな子どものように泣きじゃくれない。行き場のない怒りと苦しさに身を焦がすように、この日本で苦しんでいる。

そんな若い世代の子達に、どんな心のケアができるのだろうとずっと模索している。

そんな若者たちの【心のケア】として、素晴らしい日本のアーティストが手を差し伸べてくれて実現した【音楽で心をつなげる】というのが今回のプロジェクト。Liveが終わった後に、参加者の一人の女の子からこんなメッセージが届きました。

🌼今日、本当にありがとうございました!!
このようなイベントを訪ねて、「あ、私は生きている」と思いになります。

この一週間はとても辛かったです。いっしょけんめい頑張ったけど、またすごく寂しくて、「意味はない」と考えました。でも、今日、コンサートに行って、皆さんに合って、明るい気持ちになりました。ありがとうございます!🌼

彼女のメッセージを読んだ途端、ホッとして泥のように眠ってしまいました😅

一人では本当に何もできないけれど、多くの人たちに支えられて、私たちは【心のケア】をさせていただいているのだと思います。

まだまだ全然、十分ではないけれど、ウクライナの戦争が1日も早く終わることを願いながら、若者たちの未来をしっかりと担っていくのは、全ての世界中の大人の責任なのだと改めて感じた一日でした。

SUGIZOさんとLUNA SEAの皆様に、そしてサポートしてくださったスタッフの皆様に心よりお礼申し上げます。

🌼今回も人件費はすべてボランティアで、チケットはご招待。ただしレンタカー代などの諸経費は持ち出し。

最終日まであと2日。クラウドファンディングでも奇跡が起こることを願っています。
https://readyfor.jp/projects/ukraine-himawaricenter