昨日の鬼滅の刃良かったですねー😊(またまた全力ネタバレ注意です)
子供の頃、虐待を受けるとどうなるか?ということが、鬼滅の刃に登場する栗花落カナヲが教えてくれています。

カナヲは貧困の中では虐待され名前さえつけてもらえず親から売られます。
それを胡蝶姉妹が助け出して養い、やがてカナヲは姉妹たちの役に立ちたいと自ら鬼殺隊の最終選別を受けた(と公式ファンブックに書いてます😊)

「どうでもいいの」
「自分では決められないの」
それまでは話しかけられても返事すらしなかったカナヲに炭治郎は「口をきいてくれた!」と喜び、「どうでもいいことなんてないよ」と優しく笑い「きっとカナヲは心の声が小さいんだな」と、言いながらコインを投げる。

 「表が出たらこれから心の声をちゃんと聞くこと!」と。
そして「表だあ!」と大喜び!
「なんで表が出せたの?」と不思議がるカナヲに「偶然だよ」とさらっと言ってのける。

そして、「表が出るまでやろうと思っていたから!」と。これはすごい!
ああ、炭治郎!なんと言う素晴らしいメンタルトレーナーなの、君は!!
心を閉ざした子どもが、自らSOSの言葉を発する事は滅多にないのです。

虐待を受けた過去を持つ子どもが常に泣いたりなんかしてないわけで、ほとんどはこうして無気力になったり、何も感じなくなる。

辛いことを感じないように氷漬けにしてしまうと、喜びとか、嬉しさ、愛おしさみたいな繊細なプラスの感情も同時に感じなくなるのです。
だから自分の身体や心との付き合い方がわからなくなって自分を傷つけたりすることもあります。

「好きなことやっていいよ」と言われても、自分がどうしたいか?なんて、わからないし、カナヲが言ってるみたいに「ある日プツンと音がして何も感じなくなる」ものなのだと思います。
そう言う子は多くの場合、可愛げがないとか、変わってると言われて学校などでいじめられたりするのです。
だから周囲が丁寧に見ていくことが大切だし、うまく話せない彼女たちの言葉を時間をかけて待って、聴く必要があります。

心のケアというような、生やさしいものだけでは解決しない、自分を守るためのタフな心と生き延びるための社会性を身につけていかないと大人になっても立ち行かないのです。
カナヲは、胡蝶姉妹という新しい家族の中で自分を育て直し、炭治郎という超絶突き抜けてる優しい前向き男子と出会うことで、素敵なハッピーエンドになっています。

だけど現実はコロナ禍の中で虐待を受けている子は多いし、失職しても家族に頼れず、DVを受ける女性たちが増えていることを思うと、声にならないSOSをしっかりと私たちが耳を澄ましていくことが大切なのだと思います。
SNSカウンセラーたちが受けるLINE相談窓口はそんなご相談で溢れています。

鬼滅の刃は単なる物語だからというのではなく、私たちの身近にいつも、カナヲちゃんがいるんだ、ということを感じながら過ごしていけば、大人も子どもも言葉にならないSOSを、少しでも見過ごさずに過ごしていけるのかもしれません。