こんにちは。
プロフェッショナル心理カウンセラー、
メンタルトレーナーの浮世満理子です。

「ユーリ!!! on ICEというアニメが
 凄く良いからぜひ、観てみて!」

と連絡を貰ったのは、
普段アニメ好きでもなんでもない
編集のキャリアのある女性から。

珍しいなあーと思いながら、
私も忙しかったので、

「どこが良いの?」

  と聞いても、

「とにかくメンタルの弱い主人公が、
 一生懸命頑張っている
 スポーツの話だから!
 すごくいいからみて!」

と言う。

では一度、観てみようと思い、
一気に観てみました。

ここからはネタバレ含みます。

アニメ「ユーリ!!! on ICE」とは

この物語は才能あるけれど
メンタルが弱く、
大事な試合でボロボロに負けて、
落ち込む勝生勇利くん。

とはいえ、
日本代表の強化選手。
プロのトップアスリートです。

その彼に、
大いなる可能性を見出して、
自らコーチを名乗り出たのが、
世界の頂点に君臨する

トップフィギュアスケーター、
ヴィクトル・ニキフォロフ

ヴィクトルコーチの
厳しくも愛のある指導、
そして限りないポジティブマインドにより
勇利選手がフィギュアスケート選手として
最高の期間を過ごす成長の物語。

そこに出てくるのが
勇利のライバルである
ロシア人の若い才能あふれる
トップスケーター、
ユーリ・プリセツキー

もう一人のユーリが現れて、、、

その二人は全く性格が違いながら
互いに切磋琢磨しながら、
素晴らしく成長を遂げていきます。

設定としては、
スポ根のようで、
スポ根でなく、
恋愛なんかないのにラブコメみたいで、
やんわり観られて、
確かに仕事で疲れた時には、
観ていて癒される(笑)

若い選手たちが成長し
頑張っている姿は、
元気をもらえるし

ファンタジー的な内容や、
華やかな演技も
その芸術的表現においては、
フィギュアスケートの奥深さを、
初心者の人にもわかりやすく
伝えているとも思います。

メンタルトレーナーがみた
主人公 勝生勇利

フィギュアスケートの選手
という事で、私としては、
時々、仕事を思い出しながら、
楽しんで見せていただいたわけです。

世界の頂点を極めた
ヴィクトル選手がコーチになった時点で

「いやいや、ナイナイ!」

と突っ込みを入れたくはなりますが、
ここでお伝えしておきたいのは

勇利選手は間違いなく、
全日本でトップクラスの
ランクにいる選手なんだ!

と言うこと。

楽しいコメディ的な要素も
入っているので、
彼はとてもドンくさかったり、
グダグダしているところが、
かわいかったりするわけですが、

いくらメンタルが弱っていっても
勇利選手。
やっぱりメンタル強いんですよ!

本当にメンタルが弱かったら
日本代表の強化選手になんか
なれませんからね。

その強さは、
彼の練習風景が表しています。

ポイント 練習風景

私が見ていて楽しかったのが
二人のユーリが
ヴィクトルコーチの指導のもとで、
しっかりとトレーニングを
している姿でした。

フィギュアスケートの選手は
あんなに華奢で可憐で美しい
(おそらく女性から見てもみんなが憧れるほどの)
スタイルを維持しているわけですが、
それが「生まれつき」でもなんでもなく、
類稀な努力の果ての姿であるということ。

実は強いジャンプや回転
早いスピードからの着地などに
耐えうるだけの筋力は、
並大抵ではありません。

ですから、選手は
常にストレッチや
筋力のトレーニングを
欠かしません。

あの様なしなやかな身体は、
柔軟で、かつ強くなければ
競技のスピードや瞬発力は出ません。

そして

長時間、氷上で
素晴らしい演技をしていけるだけの
スタミナは、もたないわけですよね。

あのアニメの中では
ヘタレだった勇利選手は
実はあのクラスにいくまで、
日々ものすごい練習をし
トップクラスのトレーニングを
自ら課して
選手として成長してきたという
背景があると思うのです。

「才能は、持って生まれるものではなく、
 繰り返し努力をしてきたその時間の
 累積の事を才能と呼ぶ」

と、私は思っています。

そこのところを理解しないと
たんに、なんとなく心の弱い主人公が、
あの素晴らしいコーチに
一方的に見出されて、
才能を開花してもらった
ラッキーなお話という、
なんとなく安っぽい物語に
なってしまいますよね

アニメの中でも、
こういうシーンが出て来ます。

『勇利の強さ、というのは
やはり誰よりも練習が好きだという事。
一人でよく練習していたよな 』

と、幼馴染が話すシーンがあります。

やっぱりまずきちんと練習をする!
これ基本。
この基本があってこそ、本番でも戦える。

メンタルをしっかりと
鍛えていくのは、
練習の中から
始めて行くことなんです。

身体も頭も限界まで
使って使って、
鍛え抜いていく果てに
ようやく一つの演技が完成する。

その時間こそが、
自分自身の自信となります。

選手の強さのベースとなるのは
やはり、しっかりとした
練習によって見出した技術、
普段からの筋トレや
ストレッチなどの鍛錬と
ケアを欠かさない
フィジカルの力なのです。

そこに、

最後の仕上げとして、
本番でのびのびと
自己表現できるだけの
メンタルを乗せていく。

頑張れ!勇利!

そして

全てのフィギュアスケートを
愛する人たち。

次は、この作品に隠された
『スポーツメンタル
 トレーニングプログラム』の
見どころをお伝えします