今日は月に2回のアイディア高等学院の全校登校日。
通信制の高校なのでそもそも登校しなくてもいいのですが、全校登校日には多くの生徒が来てくれます。
理由はシンプル。同期で入った友だちに会いたいから。
一年生も三年生もいる。だけど一緒にこの春入った生徒たちはみんな同期生としてとても仲がいいのです。
だけど前の通学生の集団学校ではうまく集団に溶け込めなかった生徒たちが、うちの学校では自然に友だちができる。
理由は簡単で、生徒一人一人の優しさや、知性がどんどん溢れてくるから。
たとえば体調の悪い生徒が気分が悪くなっても、大騒ぎしたり、腫れ物に触るようにしない。休憩室で少し休んでその後気分が良くなると自然にまた輪の中に戻る。
今日もそうして、少し休憩して戻ってきた1人の生徒に対して、他の子が「(それまでの交流会でみんなで食べていた)ワッフル美味しいよ、はい、あげる」と自分の持っていた分をあげたり、「○○くん、さっきみんなでやったゲームやってないので、今やってもらっていいですか?」と私に声をかけにくる。
生徒一人一人がもつ優しさが、時々体調が悪くなる彼の存在とともに、ふわーっと溢れてきて場を包み込んでいくことに感動しています。
起立性障害、パニック障害、発達障害、いろんな理由で体調や感情表現をまだ調整中の子たちがたくさんいます。
単なる甘えという言葉だけでそれを否定することは、子どもたちをさらに追い込み居場所をなくしてしまっていることになりかねません。
親だからこそできることはたくさんあります。だけど、愛情を降り注いで悪いものから守り続けることは思春期になると限界がやってきます。
親と子どもがどれだけ仲良く寄り添っていても、子どもはそれだけでは自分を好きになれないのです。
家族以外に友達が欲しい、一緒に遊びたいし、青春もしたいし、外に行きたい!人並みにいろんな体験をして、親ベッタリの庇護から外に出たくなるのです。
そうすると今度は親の役割は、「可愛い子には旅をさせろ」とまではいかなくても、子どもが傷つかずにゆっくりと外に出ていける、安全な居場所を作ってあげることです。
子どもは大人の姿勢を見て真似をします。
体調の悪い子を職員が慌てたり、腫れ物に触るのではなく、親や主治医の人とも連携してなるべく、一緒に行事に参加できたりすることを自然に配慮していく、そんな私たちメンタルトレーナーや職員の姿を見て、子どもたちは「病気や障害は決して悪いことではなく、さりげなく配慮していけば、素晴らしい仲間になれる」と理解してくれたのだと思います。
私たち職員から「この子の面倒見て」とか「あなたがサポートして」といったことは全くなく、彼らは当たり前に普通に友だちなのです。
好きなアニメが一緒だからで、話が合うみたいで、ライン交換なんかして、学校外でもファミレスやカラオケで楽しんでいるようです。
コロナは思春期の子どもたちのつながりの機会を奪い、たくさんの子がいわゆるコミ障になりました。
誰も悪くなくても、悲しいことや辛いことは起こる。大人は理解できても、子どもは分かりませんから、自分がダメなんだ!と自己否定に走ってしまうだけなんです。
家族以外に、「あなたは本当に優しいね」「頭いいね」と言い合える場所があれば、子どもたちはぐんぐんそのプラスのストロークを吸収してもう伸びしろしかない!という素晴らしい存在になっていくのだと思いました。
今日も、たくさんの生徒たちの優しさに触れることができて、本当に素晴らしい時間でした。
時間が過ぎても、生徒たちはなかなか帰ろうとしない(下校の時間はありません。自己管理でいつまでもいてもいいのもアイディア流)
友だちと語り合う子、学習のプロコーチに勉強教えてもらう子、ウクライナの子どもたちに話しかけたり、セラピーバードのソラと遊んでくれる子。
みんな自分のペースで居心地良く過ごしてるもらえているのが最高に嬉しい。
今度の全校登校日もみんなが食べたいものを、職員と一緒に買ってきます。
夏休みも(夏休みだからこそ)みんなをしっかりサポートする通信制の高校でありたいです。
7月はみんなとイルカセラピーに行きます。
8月は、コスプレのプロを呼んでみんなでセミナーを受講というアニメ研究会の部活があります。
あと、日帰りキャンプで生活力の向上も図ります。全部部活動、参加自由。
だけど特定活動として単位にもなるし、何よりも大きな社会勉強になることばかりです。
本来、勉強は社会に対する興味やいろんな好奇心から生まれるもの。なのにいつの間に、デスクの上の勉強はこんなにも生徒たちの興味をそそらなくなってしまったんでしょうか?
もちろん、うちにはたくさんの難関大学受験を目指す子もたくさんいますが、そういう子にはなおさら、机の上の勉強が社会のどんなこととつながっているのか?を知って欲しくていろんなことを伝えていきます。
クラスメイトは自分と比較するためにいるのではなく、社会に出てもずっと友だちでいれるかもしれないそんな数名が見つかればいい。
あなたも誰も人と比べなくてもいい。
あなただけの素敵な輝き方がある学校です。
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https://ideargakuin.jp
↓写真⭐️ウクライナの子どもが遊びにきてくれました。ソラのブランコをお土産に持ってきてくれました(この優しさに大感動)
その彼にインコを手に乗せるやり方を教えてあげる生徒と見守るメンタルトレーナー。
もう、優しさの連鎖が凄すぎる❗️